俺はその時、どう行動するか。
「…………よし」



その背中が売店の中に消え見えなくなるのを確認してから、俺はすかさずある場所へ向かう。




ある場所とは…


もちろんフロントだ!






フロントに着くとそこにはつい今しがた駐車場から戻ったばかりの麻生さんが、歩いている所だった。



「麻生さん!」


俺は怒りながら麻生さんの元へ駆け寄る。



「おや、相良さま。また何か御用ですか?」



相変わらず業務用…いや間違えた、営業用のスマイルで麻生さんは微笑む。



「あの、先ほどは送迎ありがとうございました…」


「いえいえ。じっくりと楽しまれましたかな?」




…このクソジジィ。

楽しかったに決まってるだろ!




「てか麻生さん…あそこが混浴だと知ってましたよね?」


「もちろんでございます」


「俺、言いましたよね。明日結婚式だって…」


「そうでございますね」


「え?いやいや…、だから婚約者がいるのに別の女性と混浴はまずいでしょう」

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