俺はその時、どう行動するか。
ガタッ!!


「うわっ!」

「きゃあ!」




その時、飛行機の機体が一際大きく揺れた。










「だ……大丈夫…か?」





たぶん恐怖により咄嗟に出た行動で意味は無いだろうが…


俺の鼓動は恐怖とは違う理由でドキドキしていた。






なぜなら…


綾音が俺の肩にその体をピタリと密着させ

さらに両手で俺の手を握っていたから……。







「あ、あの…これはちょっとまずいんじゃあ…」


「っ!ご、ごめんなさいっ!」




戸惑う俺を見て

自分の今の体勢に気付いた綾音は、頬を真っ赤にしながらパッと俺から離れた。


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