俺はその時、どう行動するか。
―――7:30




朝食を食べ終え、荷物をまとめた俺たちはチェックアウトのためにロッジを出た。



綾音もこのままどこかに出掛けるらしい。


別れが近付くに連れ、俺たちの口数も自然と少なくなっていく。



綾音とは携帯の連絡先すら交換していない。


ここで別れれば、それはつまり永遠の別れと同じだった。










白熊のフロントに着くと麻生さんが受付に立っていた。



「相良さま、長谷川さま、おはようございます」


「…おはようございます」


「ゆっくり眠れましたかな?」


「はは…まぁボチボチです」




麻生さんの笑顔に愛想笑いを返しながら俺は財布を取り出す。




「あ、悠人さん…私も払いますから!」



一人で全ての金額を出した俺に綾音も慌て財布を取り出した。




「いや、俺が払うよ」


「でも…」


「良いんだよ。最後なんだし…これぐらい俺にさせて?」


「!」


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