俺はその時、どう行動するか。
その時―――…







ヴォンヴォンヴォン…







どこか遠くからエンジン音が聞こえてきた。


「…?」


俺と健二が遠くを見ると雪丘の向こうにスノーモービルの影と巻き上げられる雪煙が見える。


「!!」


エンジン音は徐々に近付き、ついにその影ははっきりと姿を現した。


大型のスノーモービルに誰か大きな二人組が乗っている。



二人乗りをしている人たちも俺たちに気付いたのだろうか。


スノーモービルは進行方向を変えて俺たちのいるバス停の方へ向かって来る。


そして粉雪を巻きながら走るスノーモービルは、少し離れた雪のある場所で急停止した。



二人組はスノーモービルから降りると、俺たちの方へ向かって歩いてくる。






「あ~らま、誰かと思えば昨日のイケメン悠人ちゃんじゃないの!」







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