俺はその時、どう行動するか。
手荷物受け取り場まで着くと、ベルトコンベアに流される俺のスーツケースが、再びバックヤードへ戻ろうとしていた。




「あ~ちょい待ち…!」


俺はダッシュでギリギリ荷物を受け取る事に成功。


セ~フ…

これって一回、中に入るとまた出てくるまで時間かかるんだよな。


「さて、ホテル行きのバス停を探しますか…」






――…しかし




「悠人さんっ!」


「!」


聞き覚えのある声に、俺は思わず足をピタリと止める。






な、なんでまだいるんだ…?




綾音は俺を見付けるとスーツケースを転がしながら嬉しそうに駆け寄ってきた。


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