俺はその時、どう行動するか。
『~~~…悠人!?』
落ちた携帯から漏れる澪の声にハッと我に帰った俺は慌てて携帯を拾い上げた。
雪まみれの携帯は冷たくなっている。
「や…ごめ…あの…ちょっと携帯落とした…」
動揺しまくる声にまだ収まらない胸の動悸を必死に抑える。
『はぁ?ちょっと一体何事ですの?!』
「いや…あの…白熊が出たんだ」
『はぁ?白熊!?それって大丈夫ですの』
「あ、あぁ…もう冬眠したみたい」
『冬眠?なんか言ってる事がめちゃくちゃですわよ』
「ご、ごめん…ちょっと昨日も仕事だったし疲れが溜まってるみたいだ」
そして俺は夕食まで昼寝をするからと言い、澪との通話を適当に切り上げた。