俺はその時、どう行動するか。
「え?そんな、いいですよ~!悠人さん疲れてるのに休んでてください!」


「はは、いいからいいから。それ言うなら俺より綾音の方が働いてきたんだし絶対疲れてるでしょ?」


「そ、そんなことないですよ?私は全然…」


「まぁ、手伝わせてよ」



俺が笑うと綾音は嬉しそうにうつむいた。



「それ切ればいい?」


「あ、はい。じゃあお願いします、あ…ありがとうございます」


「いえいえ」




俺が綾音の前にある大根に腕を伸ばそうとすると、ふいに俺の腕が綾音の肩に触れてしまった。



「あ…ごめん」



俺が綾音を見ると、綾音もこちらを向いていてバチっと目が合った。



「「!」」



ち……近っ!



俺は慌て顔を背けたが、なんだか二人の間に気恥ずかしい空気が流れてしまった。



「…………」



ちらりと綾音を見ると、真っ赤になって白菜を切っている。



か、可愛い…


てか俺は中学生かよ。こんなことでドキドキするなんて。




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