SWeeT†YeN



「はい……」


だるそうな声がインターホン越しに返ってきた。

これは確かに柏原の声だ!



毎日聞いてる私が間違えるはずがないじゃない。時刻はもうすぐ夜だというのに、昼寝でもしてたのかしら?




「私よ! 開けなさい。柏原」


しーんー……


「柏原?」


なによ?
今さら居留守使う気?


このドア無理矢理こじ開けやるんだから!

ガン! と勢いよく扉を蹴り飛ばす。


すると、ドアノブが回転して扉が開いた。


ナイス私の蹴りっ!



「茉莉果様……どのようにして此処を?」


声を潜め
眉をしかめ
着衣が乱れ
髪も乱れ


あるまじき柏原の、予想外の姿はあまりに衝撃的だったが……






柏原、乱れ過ぎて逆に美しすぎる……

私の心臓がまたうるさいくらいに跳ね上がる。






< 190 / 554 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop