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「意外でしたね……下着のサイズをもうワンサイズアップしたほうが良さそうだな……」
「なによ、それ! きゃっ!」
深く絡まり合う唇。
上半身、肌と肌が触れ合う。
私は体から水分が全部蒸発しちゃうんじゃないかってくらいドキドキした。
冷静な思考が奪われ、身体中が熱くなる。
「茉莉果様……」
それなのに……
こんなに気持ちいい……
もうダメ。
これ以上触れ合っていたら、私が狂っちゃう。
「よろしいですか? これからが本番ですが……」と執事の挑発的な美しい笑みに水分が飛んだ体が灰になりそう。
その顔、殺人的。
「貴女の答えを聞いていない」
「…………ん……っん?」
ああ……
唇がじんじんする。
もう、ダメ……
貴方はキスも殺人的ね?
意識が薄れていく。
握られた手に、最後の力をこめた。
「柏原……執事辞めるなんて言わないで……」