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私は柏原に抱かれたまま部屋に入る。
「柏原、降ろしなさい」
「かしこまりました。茉莉果様」
そうよ。貴方は執事なのだから、主人の命令は絶対よ?
「ギャーッ!!」
降ろしてくれるなら、当然優しく降ろされると予想していた私は投げ捨てられるようにベッドに降ろされた。
柔らかな羽毛に包まれの着地により、なんとか一命はとりとめたのだけど
これは許せないわっ!
横暴すぎるわっ!
「柏原っ!」
「まるで人を咎めるような態度ですね……お嬢様」
とっ……当然じゃない?
私は主人なのに、ベッドに投げ捨てられたのよ?
だけど、何故か執事は漆黒のスーツのジャケットを脱ぎ捨てた。
しかも、シュッと音を立ててタイを解く。
「柏原……?」