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「それって、けっこう脈ありの答えだと思っていいのかな?」
みゃくあり?
みゃく蟻?
「蟻?」
「あり! やったー! 今日は、こんな事になっちゃったけど……その答えが聞けて安心したよ」
蟻の話で竜司は、嬉しそうに手を叩いた。
コアラって蟻も食べるのかしら?
昔、麗香に『蟻って甘いのよ』と教えたら……あの女
本当に食べて『甘くないじゃない!』 って激怒していたわね。
私達親友の秘密の話だけど、あとで柏原に教えてあげよう。
いくら柏原でも、蟻を食べた女と付き合うのは嫌だろう。
「茉莉果ちゃん……今日はゆっくり休んでね。あとで東南アジアの珍しくて美味しいフルーツを届けさせるよ。それからベルギーからチョコも届けさせる。他に何か食べたいものある?」
竜司の顔が、間近に迫ってきた。
キレイな二重に、長い睫毛、薄い唇……コアラなのに、可愛い系イケメンに生まれ変われてラッキーだったわね。
世の中何が起こるかわからないわ。
「こんな時に言うのもなんだけど、君と再会してから、君の事しか考えられない。
よかったら僕と結婚を前提にお付き合いしてくれないかな?」