SWeeT†YeN




「それって、けっこう脈ありの答えだと思っていいのかな?」


みゃくあり?

みゃく蟻?


「蟻?」


「あり! やったー! 今日は、こんな事になっちゃったけど……その答えが聞けて安心したよ」


蟻の話で竜司は、嬉しそうに手を叩いた。


コアラって蟻も食べるのかしら?


昔、麗香に『蟻って甘いのよ』と教えたら……あの女

本当に食べて『甘くないじゃない!』 って激怒していたわね。


私達親友の秘密の話だけど、あとで柏原に教えてあげよう。

いくら柏原でも、蟻を食べた女と付き合うのは嫌だろう。



「茉莉果ちゃん……今日はゆっくり休んでね。あとで東南アジアの珍しくて美味しいフルーツを届けさせるよ。それからベルギーからチョコも届けさせる。他に何か食べたいものある?」


竜司の顔が、間近に迫ってきた。

キレイな二重に、長い睫毛、薄い唇……コアラなのに、可愛い系イケメンに生まれ変われてラッキーだったわね。

世の中何が起こるかわからないわ。


「こんな時に言うのもなんだけど、君と再会してから、君の事しか考えられない。
よかったら僕と結婚を前提にお付き合いしてくれないかな?」









< 246 / 554 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop