SWeeT†YeN



「なに?」



大根を全店に?
意味がわからないわよ。

このコアラ。
八百屋でも始めるつもりかしら?



枕に肩耳押し付けていて竜司の話がよくきこえなかった。
シルクって肌触りいいけど、ピトってくっつくのよねー。




「答えは、急がないよ。一生の事だから……ゆっくり考えて」


竜司は、端正な顔を優しく微笑ます。

とても柔らかないい顔だ。

そして、私の髪を指に絡ませると……その毛先にキスをする。




「や!?」


なに?
柏原でもないのに!


しかも、前世がコアラな男が大根を全店に配達するのは難しいかもしれないわよ!

せめて、ライオンとかだったら良かったのに。



だけど、その事実はまだ教えない方がいいかしら。
夢を壊したら、可哀想だもの……

私、動物愛護者よ。




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