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深々としたレッドカーペットと、シャンデリアが私達を出迎えてくれる素敵なホテル。
「いいホテルに滞在してるんだねー流石紫音家夫妻」
「そうかしら、普通のホテルだわ」
コンシェルジュがやってきて私達にカナダ語で話かけてきた。
もちろん私はカナダ語なんて知らないけど竜司は、カナダ語で対応できるようなので安心した。
「茉莉果ちゃん、最上階のスィートにご両親が滞在されていて、残念ながら今は出掛けてるって。僕らは下の階のテラスルームをリザーブしておいたよ」
「そうなの、通訳ありがとう。私カナダ語はわからないもの」
「あはは! 今のは英語だよ。カナダは英語とフランス語のバイリンガル国家だから」
バイ菌 気軽 国家
恐いわね?
なんか変な菌に感染しないといいけど……
私は慌てて竜司に買ってもらったダウンのコートで口を覆う。