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「あなたを、これ以上危険に曝すつもりはないんです!」
真剣な眼差しに、捕まれた腕が熱い。
凛々しい顔立ちに、男らしいけど優しい声。
柏原とは、また一味も二味もタイプが違う。
どうしよう……
悩むわ……
津田さんか、柏原。
でもでも……!
「……わたし!」
やっぱり柏原が!
捕まれた腕を軽く引くと、照れ臭そうにパッと放し。申し訳なさそうに、頭を下げる。
柏原なら、こんな態度永久にしないだろう。
「すみません……中の様子を詳しく教えてくれませんか? とにかく此方に出てきてください」
様子?
様子って言われても、私の事を知りたいのかしら?
ひょっとして津田さんも、私を好きになってしまったとか?
困ったわ……
先に柏原の事は言っといた方がいいかもしれない。
「私には、執事がいます」
もし、あなたと結婚する事になっても……先ずは、執事を倒してもらわないとなりません。
「なるほど執事さんも人質になっているんだね?」