SWeeT†YeN


ああ……

こんな素敵な男性を、ふってしまうなんて……



私ってなんて罪な女なのかしら?


そして、そんな私に必要とされている執事は……もはや大罪を犯した犯罪者ね。



「そうですね……茉莉果さん、お疲れのところ申し訳ない。また明日、来ます」


でも、明日来るの?

意外としつこい男性なのね。私、押しの強い男性に弱いのよ……




バナナをチョコに絡め、口に放り込む。

私は、柏原を選んだのに……どうしようかしら?

泥沼三角関係の始まりかしら?

困ったわ……


のんびりチョコフォンデュを食べてる場合じゃなかったかも……


「おい、撤収でいいか? それでは、我々は失礼いたします。何かありましたら、すぐにご連絡ください」

津田さんが「撤収」と合図を出すと、武装集団が次々と部屋から出ていく。

そして津田さんは、私からの連絡を期待した眼差しで、屋敷から出ていったのだ。




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