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「そうだ! 今度のセルマン先生のヴァイオリンのレッスンにナツを招待しようかしら?」


「余計な事かもしれませんが、絶対にやめておかれたたほうが得策かと思われます」

「なぜ?」


「練習風景よりも、ナツ様の為に特別に演奏されたほうが印象深く、恋人らしい行いでございます」


 柏原は迷惑そうな顔をして、またルームミラーから私を睨みつける。

 なにがそんなに不機嫌なのかしら?



 セルマン先生が初めて柏原のお尻を撫で上げる瞬間をナツと眺めるのも、特別な恋人同士の思い出になると思ったのに!


 まったく面白みがない男ね。私のためにお尻撫でられなさいよ。




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