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────朝、柏原と抱き合ったまま目が覚めた。あたたかくて、心地よい。それに柏原ってなんていい香りがするんだろう。


だけど………


「体中が痛いわ……変態性悪執事」


「お嬢様、まずはその口から躾をし直さないとなりませんか?」


隣には、目を細めてニコリと微笑む顔。いつもと寸分の誤差もなく美しい執事がいる。


執事の甘い抱擁に包まれて、ゆっくりと目が覚めていく。

額に落とされた優しいキスと、なんだか切なくなるように頬をよせる柏原。



そんなに可愛い子ぶっても、私は騙されないわ。

昨夜の柱プレイは辛かった。

結局、最後は私が必死に懇願して……なんとか無事に柱とお別れできたのだ。


不思議と、縛り付けられた痕が体に残らないのは執事の完全犯罪になってしまっただろう。


だけど今朝の、微睡み甘い腕の中は……なんとも居心地が良すぎるのよね。



「先程、ご両親からの連絡がございました。カウンセリングの話をいたしましたが……貴女には必要ないだろうとの事でした」


「お父様とお母様が?」
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