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「────お嬢様。"ストーカー行為"という単語はご存知でしょうか?」


「それくらい知ってるわよ。それが何か?」



 今日は、柏原とナツの高校にやってきた。

 素敵な一夜を共にして連絡先まで交換した私達は恋人同士としてとても楽しい付き合いをしていた。

 電話をするとナツは照れてしまって『部活があるから、切るぞ』とか『用がないなら電話してくるんじゃねーよ!』 と、いつも一方的に切られてしまう。

 なので、アラブ石油王のパーティに招待されていた予定をキャンセルして……この忙しい私がわざわざナツに会いに来てあげたのだ。

 ナツの喜ぶ顔が目に浮かぶと自然と足取りも軽くなる。

 今日もナツは体育館でバスケットボールをしているらしい。


「柏原。ナツは、私という可愛い彼女がいるのに……なぜ毎日バスケットボールをするの?」


「彼女……という単語には些か不明瞭な点がございます」


「なによ?」


「ナツ様は部活動という時間を大切にされています。青春時代スポーツから学び体力精神力を鍛える事は、素晴らしいことでございます。お嬢様も見習ってみてはいかがでしょうか?」



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