SWeeT†YeN
「一つ確か事は、私は永遠に貴女の側におります。例え何があろうと」
「それだけで十分だわ……」
「今、ここで誓いましょうか?」
「誓い?」
「思い出した事を全て私に打ち明けてください。そうすれば、私はこれからも全力で貴女をお守りすると誓います」
両親を奪った海を、横目でチラッと睨みつける。
誓い合うには、少し寂しい場所だ。
「お嬢様、実はあまり時間がないのです」
珍しく柏原が、焦っているようだ。私を抱き締めていた腕がさらに、ギュッと強くなり目の前に、柏原の綺麗な顔が迫る。
「先程、陽子さんより貴女のご両親と帰国されたと連絡が入りました。事件の事もあり、しばらく日本に滞在される……とのことでしたので」
「お父様とお母様が?」
ってことは……
またしばらく柏原と二人きりになれる時間もないのね。
「はやく屋敷に戻らねばなりません」