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食べ終わった食器、これも自分で片付けないと柏原に捨てられちゃう。
それを一つずつキッチンに運ぶ。
「柏原、次は何をすればいいのかしら?」
なんとかしてここに置いてもらわないと……
柏原とは離れたくない。
柏原はクスクスと笑いだした。
「何よ? 私、ちゃんと働くわよ!」
腹がたつ……"自分に従え"と平然と言ってたのに、従う姿勢を見せた途端に笑い出したわ、この執事!
ほっんとうに! 性格悪!
笑いながらタオルを水でぬらすと、それを絞った。
「もうご自分の置かれた環境に、適応されているのですね。さすが尋常ならぬ精神力だ」
そして私の手首を掴んで、それを押し当てた。
「冷たっ」
「暴れてタイが締まってしまったのですね。申し訳ございませんでした」
柏原は、痣になった部分にタオルをあててくれた。