SWeeT†YeN
「え? 柏原は何か知ってるの?」
「粗方ではございますが、調べはついております」
「いつの間に?」
柏原はクスクスと笑いながら、私の目の前にやってきた。
背が高いから見上げるように執事を見つめる。
彼は何を知ってるんだろう?
「貴女の過去を知るには、ここから移動しなければなりません。支度を整えましょう」
木の香りがする柏原の大きな手が私の後頭部に回る。
少し屈んで、私の唇をさり気なく奪う。
クスリと魅惑的な笑みを漏らして、唇をなぞるように柏原の舌が這う。
それから、すぐに口内に侵入してきた。
狡いのよ……
私、いつも油断して優しいキスを受け入れる。だけど、それは直ぐに激しいものに変化する。
柏原は意図も簡単にその両方を使い分ける。
「……はぁ、柏原……ここ外よ」
「誰にも見られませんよ」
「嘘でしょ……?」
背中を大きな手が滑り落ちていく。
スカートの中に入って私の素足を撫でた。