SWeeT†YeN


「え? 柏原は何か知ってるの?」


「粗方ではございますが、調べはついております」


「いつの間に?」



柏原はクスクスと笑いながら、私の目の前にやってきた。

背が高いから見上げるように執事を見つめる。

彼は何を知ってるんだろう?



「貴女の過去を知るには、ここから移動しなければなりません。支度を整えましょう」


木の香りがする柏原の大きな手が私の後頭部に回る。

少し屈んで、私の唇をさり気なく奪う。


クスリと魅惑的な笑みを漏らして、唇をなぞるように柏原の舌が這う。

それから、すぐに口内に侵入してきた。


狡いのよ……



私、いつも油断して優しいキスを受け入れる。だけど、それは直ぐに激しいものに変化する。


柏原は意図も簡単にその両方を使い分ける。



「……はぁ、柏原……ここ外よ」


「誰にも見られませんよ」


「嘘でしょ……?」


背中を大きな手が滑り落ちていく。
スカートの中に入って私の素足を撫でた。


< 527 / 554 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop