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男とは思えないほどキメ細かい肌をした綺麗な柏原。そして、その指先は直に私の頬をゆっくりと撫で、弄ぶかのように反応を楽しんでいる。
抵抗しようと頭を左右に振ってみるけど、それが更に柏原の楽しみを増したようで瞳の奥がキラリと光った。
「やめなさい! 柏原」
足をバタつかせてみても、その力強い体で押さえつけられていて全く意味がない。
「動けないでしょう?」
柏原は何が楽しいのか、クスクスと笑い出した。
その笑顔……こ、怖いわ…………。
「やめて……手をどけなさい! クビにするわよ柏原」
だけど、執事は悪びれた様子も怯む様子もない。指先は唇をすっとなぞると首筋を下りていく。
や、やめて……
「美しい表情です。恐怖で少し震えてきましたね」
今度はいたわるような言葉と態度に、馬鹿にされているみたいで腹が立つ。
主導権が柏原にあるみたいじゃない!
「い、いい加減にして……それ以上さわらないで……」
鎖骨をなぞられて、背筋がぞくりとした。恐怖なのか、それとも……これは何?