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「柏原! 今何時?」


「午前七時五十七分でございます。お嬢様」


「大至急、麗香の屋敷に連絡して!」


「ご出席でよろしいでしょうか?」


「もちろんよ! 大切な友達のバースディーを祝うわ! 呪いがコワいわけじゃないわよ!」


「かしこまりました」


 麗香と私は、前の学校で初等部から中等部まで同じ学校にいた親友同士だ。


 今では違う学校に通い、私達はたまにこうして……ちょっとした悪戯を仕掛けて相手を試すような事をするけど、親友だ。


 出欠の連絡が一分でも遅れたら麗香のことだから一生文句を言ってきそうだわ。



「久しぶりね。あの憎たらしい顔を思い出すだけで寒気がする」


 私は分厚い招待状をグシャと折り曲げると、藤で編まれた屑籠にそれを投げ入れる。

 ストンと吸い込まれるように捨てられた招待状に満足すると、ブランケットを手繰り寄せ、また夢の中へ……



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