BLack†NOBLE
狼狽えるわけにはいかない。何が起こるか分からない。
平然とした表情で奴等の視線を惹き付けながら、再奥の黒い椅子の前に立つ。普段、蔵人が使っている椅子だろう。
四人の男たちは、表情を崩さない。その後ろに、二人ずつ控えた男たちの視線も俺に降り注ぐ。
試されている……
コイツらは、レイジたちと違う。俺の事は全く認めていない。
射すような視線と、張り詰められた緊張感。
一歩間違えれば殺される……
そして、この組織は崩壊し舵を失い。目の前にいる四人が個々に暴走をはじめるかもしれない。