BLack†NOBLE
アリシアを抱き寄せたように、彼女の腰に手を回す。
行き交う人々の視線なんて気にしない。ここはアモーレの国、イタリアだ。
恥ずかしそうに俯いた彼女が、たまらなく愛しい。
イタリアへやって来た目的は、この愛しい彼女と婚約を誓うため……
そして、予想外に自分の過去をさらけ出すことになった。不安材料が全くないわけではないけれど、今まで点在していた俺の過去の片鱗が、整然と動き出す。
「見つめるだけ?」
「まさか。貴女が望むことをしますよ……」
BLack†NOBLE
The END
2012 4 15
mihiro