とけないゆき
単刀直入に


いきなりのお誘い。


私は少し困ってしまう。


そんな私に気を使って康介が頭をくしゃくしゃしてくれた。




「河西になんか言われたのか?」




私を気遣ってくれるその目が優しくて、とろけそうになる。




電話しながらも


我慢できずにキスをしてしまった。



私からキスをしたのは人生ではじめてだった。



康介は目を開いたまま固まって、




照れたように笑った。
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