とけないゆき
お父さんは最後まで笑っていた。



私が大好きな笑顔を絶やさず見せてくれていた。


そして
そのときには



たくさんの雪が私たちの町に降り注いでいた。




















「由紀、昨日の宿題やった?」



隣の席に目を光らせてる女の子がきた。


河西百花といってとても女の子らしい子。


「やってきたよ。見たいんでしょ?」




私は百花が何をしたいかすぐ分かる。



「うん!ありがとね!すぐ返します。」


ものすごい速さで自分の席に戻り宿題を写し始める百花。



本当に、可愛くて、素直で、無邪気で。


モテる子だなって感じる。


私みたいな普通な子と仲良くしてつまんないんじゃないかって



ときとどき考えてしまう・・・。











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