とけないゆき
「うわあっ!カラスのフン!???」


私はパニックに陥る。


「ちげえよ。上見てみ。」



曇り空から、1つ、また1つと雪が降ってきた。



「初雪だ!」


手のひらに雪をのせ、雪を感じる。



「降って良かったな。」


無邪気に喜ぶ私を見て微笑む高野は、少し大人に見えた。




「今年の初雪は、高野と2人かよ!」



なんて文句をいいながらも


2人で笑いあった。


「由紀と友樹が一緒に初雪とかすごくね?」



私たちは目を合わせて


今までのことは何もなかったかのように初雪の日を過ごした。




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