とけないゆき
「嫌じゃねえの?」



高野は私を優しく抱き寄せて聞いてきた。



「嫌!・・・・・・じゃなかった。」



自分でも何言ってるのか分からなかった。


私は米谷が好き。


それは今でも変わらないけど、


多分
キスしていた時間だけは


高野に恋していたんだと思う。



「俺に惚れた?」



ぎゅっと抱きしめながら聞いてくる。


また
心臓が締め付けられた。
< 66 / 123 >

この作品をシェア

pagetop