とけないゆき
私は米谷のことが好きだから。


きっと米谷の近くにいたら、高野のことなんて忘れられるに違いない。




そう思うと同時に、私の指は動いていた。


米谷のメールに返信する。




  昨日メール返せなくてごめんね(汗)今から会える!?






自分のことを最低だと分かっていながら


こんなにも優しい米谷を利用しようとしている気持ちに心が痛む。



好きだから、会いたいとは思う。



でもそれ以上に


高野に会いたくなってきてしまったのだ。
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