とけないゆき
昨日の記憶が思い出され


心が苦しくなる。



会いたくない会いたくない。



こんなに誰かに会いたくないと思ったのははじめてだ。



嫌いなんじゃない。


会いたくない。




ただ、それだけ。





それでもなぜか今日も会ってしまうような気がした。







坂を見ると、やっぱり誰かがいた。



高野だ。


きまずさを感じながらも近づく。
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