とけないゆき
できるだけ目を合わせないように下を向いて歩く。



今どこを歩いているのか。


よくわからなくなる。



ただただ会いたくなくて、坂を上りきった。




あれ?話しかけられない?




おかしいな。そう思い下を見る。




するとそこには、




高野はいなかった。



高野じゃなかった。


坂にいたのは、高野と同じくらいの背の



サラリーマンらしき男の人だった。


考えすぎて馬鹿みたい。



冬休みまで、高野に会えるわけがない。
< 99 / 123 >

この作品をシェア

pagetop