天使と悪魔とハーフと。~黒髪少女と危険な居候!?~
「「「いただきまーす。」」」
「あれ?舞は?」
「ほっとけ1食ぬいたくらいで死なない。」
下からお父さんたちの声が聞こえる。
やってらんない、こんな家。
あり得ない!!!
「はぁ・・・」
こんな時、お母さんがいたらなぁ・・・。
アタシは机に飾ってある写真を眺めた。
お母さんはアタシが3歳の時に交通事故で亡くなったと聞いている。
アタシはお母さんのことなどほとんど覚えていない。
寂しいと思うときは何度も何度もあったけどお父さんとお兄ちゃん二人がいつでもアタシを大切に優しく守ってくれたから寂しくなることも減っていった。
お母さんがいないことが当たり前になったアタシだけど幸せに過ごしてきた。
「どーして男っていっつも・・・」
ブツブツ文句を言いながらアタシは部屋を片付けた。
コンコンッ
「・・・ゲ。」
「ゲ。ってなんだよ。まだ片付いてないじゃんかよ。」
ルイが入ってきた。
どうやらご飯は食べ終わったらしい。
「うるさいっ!!」
「ほら。」
え・・・?
ルイは夜ごはんの唐揚げ少しを皿に乗せ持ってきてくれていた。
「いらねぇの?いるの?」
「いる・・・。」
何こいつ。なんでこんな・・・っ
こんな・・・
優しいことするの?
優しい顔をするの?
気が狂う。