先生と教官室2〜新しい道〜
ガシャンッッ!!!
「っっつ!!!!」
「おいっ!!大丈夫か!!?」
あまりの熱さに、思わずマグカップから手を放してしまった。
私の足と床に広がるこげ茶に似た色の液体。
それらが、足全体に今まで感じた事のないような熱さと、甘い匂いを広げていく。
「伊緒!!とりあえずこれで足ふけっ!!」
先生から渡された濡れタオル。
ココアを拭くと、それは直ぐにぬるくなってしまった。
真っ赤になっている足がココアの熱さをものがかっていて、ヒリヒリとして痛い。
床には粉々に割れたマグカップが散らかっていた。
「…………。」
その光景が、何故だか物凄く悲しく見えて、私の視界がだんだん歪んでいった。