先生と教官室2〜新しい道〜
「横井さんの進路が決まって、お互い落ち着いたと思えたら、僕の方から迎えに行きます。」
「そうか…まぁそれが二人の約束なら、黙って見守るかな。」
「はい、お願いします。頼りにしてますよ、甲田先生。」
進藤先生の笑顔が本当に柔らかくなった。
それに、声や言葉にも力強さを感じる。
守りたいと思えるほど大切な人が出来ると、怖いくらい人が変わる。
それは良い方にも悪い方にもな。
「早く来るといいな、迎えに行く日。」
「それは…そうですね。ゆっくりとかいいながら、本音は早くきてほしいと思ってますし。」
「ははははっ、なんだそれ。まぁそれが普通だと思うけどな。」
どんよりと悩んでいた日々がすぎ、笑える日がやってきた。
それは一日か一週間か、期間は誰にも解らない。
でも、今は明るい未来が見えかけた事を喜び、ただ平穏な時間を二人で過ごした。