先生と教官室2〜新しい道〜
ほんとのほんと
今日の夕焼けの赤さは、少し切なさをおびている。
恵那と帰りの道を歩きながらふと空を見て、何故かそう感じた。
教官室からここまで、私達は一言も発していない。
話したくないとか面倒くさいとかじゃなくて、多分お互い必死で心の整理をしていたのだろう。
「…ねぇ恵那、コンビニ寄らない?お腹減っちゃった。」
たまに寄るコンビニからくる揚げ物の匂いが、今日は特別美味しそうに感じる。
泣いてお腹減ったのかな?
「そうだね…寄ろうか。私もお腹減っちゃったし。」
そう言って私に笑いかけてきた恵那は、さっきまでと違う雰囲気だった。
寂しそうで、苦しそうで…今にも泣きそうな顔。
大丈夫なのかな…?