先生と教官室2〜新しい道〜
「私、欲張りなんだ…ちっとも大人になれない子供でさ…。」
「うん。」
「言われたの、進藤先生に。迎えに行くから待っててって…。それまでにお互い成長して落ち着こうなって。」
そっか、二人の恋が終わったわけじゃないんだね。
始まったんだ。
「嬉しかった、進藤先生にそう言ってもらえて。諦めなくていいんだって、そう思えたよ。」
コロッケが潰れるんじゃないか。
それほどまでに恵那の手には力が入っているように見えた。
「でも…ほんとは…。」
「うん、ほんとは?」
ゆっくり恵那の肩を私の方に寄せる。
男の人みたいな大きな包容力はないけど、気持ちは伝わるよね。