先生と教官室2〜新しい道〜



『ふふっ…』




「ん?何笑ってんだ?」





携帯の向こうから伊緒の笑い声が聞こえる。




何が楽しいかは解らないけど、その笑い声を聞くだけで心が癒やされる。




だがしかし、今笑えるとこなんてあったか?





『先生、今二人がどうやったらうまくいくかとか考えてたでしょ。』






「えっ…」





ば、バレてる?なんでだ?





『知ってます?先生って考え事するとき無口になるんですよ。人と話してること忘れて…それはもう、ずっとです。』






「……知らなかった。」






『あははっ、初めて先生の癖みつけましたよ!!』





「なっ、笑いすぎだろ!!」





俺の癖が知れて面白いのか、伊緒は甲高い声で笑い続けた。





さっきまでの可愛さはどこいったんだぁ!!!!







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