先生と教官室2〜新しい道〜
…あ、コーヒーの香り。
私が大好きな香りが部屋いっぱいに広がっている。
教官室から香る、この匂いがたまらなく好き。
いや、それともこの香りがする教官室が好きなのかな?
「おはよう、伊緒。」
…どっちも違ったかな。
教官室もこの香りもオマケに過ぎないよね。
「おはよう、先生!!」
教官室で待ってくれてる先生が大好きなんだもんね。
つい寄りかかってしまいたくなる胸板や、すべてを包んでくれる腕。
頭を撫でてくれる手や私の肩に力なく乗っけられる頭。
その全部が、私の大好きなもの。
誰にも見せたくない、私にだけ甘えてくれる先生。
猫みたいで可愛いんだ。
眠い時なんて可愛さ2倍で、ついよしよしって撫でたくなる。
普段からは想像できないよね、そんな無防備な先生なんてさ。