先生と教官室2〜新しい道〜




私の言葉を聞いた瞬間、先生の目が一瞬だけ見開いた。




でも、その後すぐに私の顔へと手が伸びてきた。




「こんの、ばか伊緒が…。」




「え……。」




剃り残した先生のひげが、私の顔にあたってチクチクする。




先生にしては珍しいなぁ。





いつも完璧に剃っててスベスベなのに。





ひっつきあう身体も、重なる唇も、何もかもいつもと変わらない。





そのなかでいつもと少しだけ違う変化。





それが新鮮で、嬉しくて、たまらなくドキドキする。






< 182 / 379 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop