先生と教官室2〜新しい道〜
私の言葉を聞いた瞬間、先生の目が一瞬だけ見開いた。
でも、その後すぐに私の顔へと手が伸びてきた。
「こんの、ばか伊緒が…。」
「え……。」
剃り残した先生のひげが、私の顔にあたってチクチクする。
先生にしては珍しいなぁ。
いつも完璧に剃っててスベスベなのに。
ひっつきあう身体も、重なる唇も、何もかもいつもと変わらない。
そのなかでいつもと少しだけ違う変化。
それが新鮮で、嬉しくて、たまらなくドキドキする。