先生と教官室2〜新しい道〜
「では、開会式はこれで終了します。この後すぐ行われる障害物リレーにでる人は、召集所に来てください。では、解散。」
先生の号令で、全校生徒がそれぞれの座席へと戻っていく。
「伊緒、もどろっか。」
「うん。」
私達の座席は本部の隣で、実は先生がとても近い。
逢いに行こうと思えば行けるし、こっそり見る事だってできてしまう。
「何考えてるの?ニヤケてるよー?」
「え、ちが…。」
「どうせ甲田先生の事でしょ?バレバレだから!!顔引き締めなさいっ」
う…恵那の観察力をなめていた…。
「横井さんの言うとおりですよ。あんまり気を抜くと怪我しますよ。」
「うへぇ!!!?」
私達の背後からニョキッと現れた低い声。
そして、違和感を覚える敬語。
と、なると…後ろの方はあの人しかいない。
「進藤先生…じゃないですかー…あっはっは…。」