先生と教官室2〜新しい道〜
『いちについて、よーい…パーンッッ』
大きな音と共に始まった800mリレー。
一年が走ってる姿を見ていると、私達の不安はどんどん大きくなっていく。
高校生が走ってるだけでもこんなに格好よく見えるのに、先生達が走ったら…。
きっとみんなドキドキして先生を好きになっちゃうよ?
『一着、1年3組。二着…』
流石男子というばかりに、早々とゴールテープを切っていく生徒達。
二年生なんか、もうスタートラインで準備してるし…。
「もうすぐだね。」
恵那…目が悲しそうだよ?
笑ってるつもりなのかもしれないけど、口しか笑ってない。
『パーンッッ!!!』
先生、何で走るって教えてくれなかったんだろう。
教えてくれてたら心の準備ができたのに。
恥ずかしかったのかな?
それとも、何か違う理由が…「片瀬!!」「横井さん!!」
「「……え、はい?」」