先生と教官室2〜新しい道〜
『只今からお昼休憩とします。午後の部開始予定時刻は…』
「あっはっはっ!!甲田先生散々だったけど面白かったね、伊緒。」
「………。」
先生の嘘つき。
「…伊緒?」
「っっあ、ごめん。えーっと、お昼行こっか。」
「…うん?」
ブー…ブー…ブー…
「っと恵那ごめん、ちょっと待って。」
ポケットに入っている携帯に手をやると、メール受信の文字が浮かび上がっていた。
メールの相手は、もちろん先生。
「…恵那、どうやら急いだほうがいいみたい。」
「あー…そういや無いと困るとか言ってたよね。」
メールに書かれていた文は、短いけれど強力なものだった。
『俺達のジャージは?』
絵文字もなければ、顔文字もない。
これはなんか怖いんだけど…早くいかなきゃ怒られそうだな。
「ご飯、教官室持ってこうか。」
「うん。」
メールを見た私達は、それから足早に教室へと向かい、途中でジュースを買ってから教官室へとダッシュした。