先生と教官室2〜新しい道〜
「いったぁ…」
瞬く間に横へと倒された私に、更に襲いかかってきた足首の痛み。
どうやら、一年の時に詩衣と衝突して痛めてしまった所をまた捻ってしまったようだ。
私とぶつかった子は大丈夫だろうかと顔を上げると、私の周りには誰もいなかった。
あれ?何で一人なの?
もしかして、倒れてしまったのは私だけ…?
「ーーっっ」
混乱しながらも前を見てみると、そこには私以外の人達がゴールテープを切っている姿が目に入った。
私とぶつかった子も、少し遅れてゴールしていた。
どうしよう…泣きそうだ。
コースの真ん中で立つことも出来なくなってしまった私への、周りからの視線が痛くて怖い。
助けを求めるべき?
それとも無理矢理…
「片瀬!!」
「片瀬さん!!」
「せ、んせ…?」