先生と教官室2〜新しい道〜
「キス…したくなかった?」
あからさまに焦ってる伊緒に、少しずつ追い討ちをかけていく。
すると、伊緒は握りしめている手の力を強めてから俺を見てきた。
「…やじゃないです。」
「え?なんて?」
「っっだからっ!!先生とのキスが嫌なわけ…きゃっ!!」
照れる伊緒の手を引いて、力強く抱きしめる。
「うん、知ってる。」
そして、耳元でそう囁きながら一人幸せを噛みしめた。
「…もうチャイム…鳴りますね。」
「…そうだな。」
「ね、先生…。」
「ん?」
俺の胸に顔をうずめる伊緒は、ゆっくり深呼吸をする。
「……好きですよ。」
「!!!!!」
それから数分間、チャイムが鳴り終わるまで俺は伊緒を抱き締め続けた。