先生と教官室2〜新しい道〜
机の上に置いてある携帯のディスプレイには、先生の二文字。
学校にいる間は滅多に表示されないその文字は驚きでしかない。
しかもこのタイミング…。
さすがエスパーと言わんばかりの絶妙さだ。
「…もしもし。」
恵那が見守ってくれているなか、他の人にバレないように電話に出た。
『あ…よぅ。今大丈夫?』
「はい。」
先生は電話だといつも声がぎこちなくなる。
それが可愛くて、少しだけ気持ちが和んだ気がした。
『急なんだけど、今日あいてるか?』