先生と教官室2〜新しい道〜
「ん…せん…せ…」
眠る伊緒の頭をなでると、少し笑いながら俺を呼んだ。
俺のせいでこんなにも辛い思いをしたのに、それでも俺の事を考えてくれてるのか?
「ふふ、かわいいわね。」
「はい。」
志帆さん達がいなかったら今すぐにでも抱きしめたい。
それほどに、伊緒が愛おしいと思えた。
「大切にしてあげなさい。もう泣かせるんじゃないぞ?」
「もちろんです。」
ずっと俺の隣にいてほしいから。
だから、約束するよ。
お前が泣かないように、一人で寂しい思いをしないように、俺が守るって。
「…伊緒、帰ろう。」