先生と教官室2〜新しい道〜
二人に見送られ外へと出ると、薄暗かった空は真っ暗へと変わっていた。
それでも、春に比べたら大分日が長くなったな。
そう思いながら見上げる空には、珍しく沢山の星が輝いている。
一つ一つはとても小さいのに、あれだけ集まればなんと明るいのだろう。
「伊緒、今日は星が綺麗だよ。」
前まではイルミネーションや星など光物には興味がなかった俺。
だけど、俺とは逆に光物が好きな伊緒。
きっと一緒にいるうちに影響されて好きになったのかな。
今はこんなにも星に感動してるなんて。
それに気づけなかった今までが勿体無くも感じるな。
「……帰るか。」
今度は二人でこの夜空を見よう。
そうだな、伊緒が淹れてくれる美味しいコーヒーを飲みながらなんて幸せだろうな。