先生と教官室2〜新しい道〜
少し潤んだ目が何だか悲しげで、でもそれがまた何ともいえない雰囲気をかもしだしている。
車内といった密閉空間。
すごく、ドキドキする……。
「余裕がなくて、子供っぽい俺は…嫌い?」
私から視線をはずし、窓の外をみる先生。
何度か同じような姿を見た事はあるけど、今回の先生は今までで一番子供っぽい。
それに、今まで知らない先生を知れたようで嬉しくなる。
「……先生。」
右手で頬杖を突きながら口を隠し、窓の外を見続けている先生の左手に触れる。
すると、先生の左手がピクリと動いた。
「こっち、向いてください。」