先生と教官室2〜新しい道〜
恵那には場所は教えない。
これは先生と少し前に決めたんだ。
来てもらうけど、一人では来させない。
だって、せっかく来てくれるなら一緒に来てほしいもん。
「進藤先生と二人で来てね。」
「えぇっ??!」
「場所は進藤先生に教えとくから。予定あわせてねー。」
「なっ、ちょ…伊緒まっ『キーンコーンカーン…』」
恵那が慌てて私の服を掴もうとする。
それをスルリとすり抜けて歩きだすと、ちょうど良いタイミングで予鈴が鳴った。
「あっっいおーっ!!」
その音に驚いている恵那を置いて、ゆっくりと教室に足を向けた。
「ふふふっ」
慌ててお弁当をしまっている恵那が可愛い。